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意見陳述要旨全文
伊藤詩織さんの意見陳述要旨全文を公開します

伊藤詩織さんがTwitter上で虚偽の内容で中傷を受けたとして、大澤昇平氏に対し、110万円の損害賠償と投稿の削除を求めている訴訟の第2回口頭弁論(弁論準備期日を含めると6回目)が2021年4月20日、東京地裁で開かれ結審しました。

次回判決言い渡しは2021年7月6日と指定されています。

【これまでの経緯】

2020年8月20日 大澤昇平氏(元東大特任准教授、AIベンチャーDaisy社長)を相手取り、110万円の損害賠償を求め、東京地方裁判所に提訴

2020年11月2日   第1回(第1回口頭弁論)

2020年12月18日   第2回(第1回弁論準備)

2021年1月29日   第3回(第2回弁論準備)

2021年3月2日     第4回(第3回弁論準備)

2021年3月16日   第5回(第4回弁論準備)

2021年4月20日   第6回(第2回口頭弁論)

​第2回口頭弁論で、伊藤詩織さんが述べられた意見陳述要旨の全文を掲載します。

 

意見陳述要旨

新型コロナウイルス感染症でこれまでの日常がガラリと変わり、ネットを通し日々の仕事や生活をこなすようになって、1年以上が経ちました。

今やネットは誰もが避けて通れない、私たちの通勤路のようなものになりました。しかし私はその通勤路を通ることが、拡散され、蓄積されていく誹謗中傷により、難しくなりました。いくら目を瞑ればいいと言われても、その消えない言葉たちは私を道角で突然、襲います。

情報を扱う、伝えるという仕事をする私にとって、Twitterは情報を得たるために大切なツールです。でも私は1人ではTwitterにログインすることすらできなくなってしまいました。

大澤氏が発信した私に対する真実ではない情報や、誹謗中傷は瞬く間に拡散さ れていきました。

いつの間にかネットは私にとって、顔が見えない人から突然、尊厳を傷付けられる暴力的な場所になっていました。顔が見えないということは恐ろしいことです。その無数に拡散されていく、言葉を誰が発信して、誰が見ているのかわからないと、実際の道ゆく人がその1人かもしれないという恐怖に襲われるからです。

 

幸いなことに、私はまだ道端で誹謗中傷されたり、暴力を振るわれたことはありません。しかし、このネット上での誹謗中傷は私をどんどん追い詰めていきます。このような行為は、実際に顔が見えなかったとしても言葉の集合体として襲いかかってきた時、誰かを殺してしまうことがあります。

今は必死にそのリスクを回避するために、メールやメッセージ、Twitterなどのオンライン上でのコミュニケーションは、主に第三者に任せています。

何も恐れずに、ネット上で仕事を再開できることを望んでいます。恐怖を感じることなく安心して、道を歩ける日常を望んでいます。

2021(令和3)年4月20日 伊藤 詩織